痛いところを見つけると、
つい指先で
グイグイ押し込みたくなります。

道具を使って、
ピンポイントに
グリグリやる方も
いらっしゃいます。

気持ちは、とても分かります。
でも——
あれは逆効果になりがちです。

伸びた輪ゴムを、指でつつくようなもの
筋肉は、
糸のような繊維の束です。

そして、
始まりと終わりがどこかに繋がっています

その真ん中を
指で押し込むのは、

ピンと伸びた輪ゴムの真ん中を、指でつついて切ろうとしているようなもの
なんです。

一点に圧力が集中して、
繊維のほうが
傷ついてしまいます。

特に、
触ってビクッとくるような
痛みがある時。

それは
すでに繊維の一部が傷んでいるサインかも
しれません。

そこを強く押せば、
余計に傷めます。
ひどい時には、
その部分が動かなくなって、
ぎっくり腰のようになる
ことさえあります。

押すより、動かす
では、どうするか。

やるなら、
さするくらいにとどめること

あるいは、
痛い一点ではなく、そのまわりの広い範囲
ゆるめること。

もも上げをする。
腰をゆっくりひねる。
腕を大きく回す。

大きい動きのほうが、体は素直にゆるみます。

筋肉の付け根のほうを
動かしてあげる、
体そのものをひねって伸ばす。

押すより、動かす。
これだけ覚えて
帰ってください。

ついでに、もう一つの誤解
「片側だけポキポキ鳴るんです。
 なんでこっちばっかり?
 ずれてるんじゃないですか」

そう心配される方も
とても多いです。

鳴っているのは、ずれる音ではありません。

軟骨と関節の位置関係や、
関節まわりの筋肉が動くときの
摩擦で出ている音です。

整えていくうちに
鳴らなくなる方もいれば、
どれだけ対処しても
鳴り続ける方もいます。

「鳴る癖」だと思っていただいて大丈夫です。

心配すべきは音そのものではなく、
そこに痛みや動かしにくさがあるかどうか

音は、
体からの「危険な警告」では
ありません。

痛いところを
なんとかしたい——
その気持ちが、
かえって体を傷めていることが
あります。

押さない。鳴らさない。ただ、大きく動かす。

今日からそれだけ、
変えてみてくださいね。

小川